個別指導・適時調査をうまく切り抜けるテクニックは?

個別指導・適時調査をうまく切り抜けるテクニックはないのか? 

うまい方法、テクニックですよね。あったら、ぜひ、わたしのほうが欲しい技術です。でも、このまま終わっては「えっ。これって注意を引くためだけだったの?」となってしまうので、私見を少しだけ。

簡単には手に入るものではないと思います。「保険診療」というものを理解して、「カルテに適切な記録を残す」だけなんですけど。2年毎の診療報酬の改定、それまでOKだったことが、改定としただけで、ルールががらっと変わってしまうのですから、細かい部分にも十分な注意が必要です。

そこで、常日頃から感じていた、対策として考えるのであれば、カルテに適切な記録を残す方法を考えることです。これは、常日頃からの診療前の患者さんへの問いかけから始めなくてはならないと思ってました。

適切な記録が監査対策だと思います。

個別指導や適時調査での指摘事項の中に、『カルテの記録がない』『指導内容の記載が乏しい』などがあります。保険診療は、診療行為のほかに「適切な記録」がないと算定してはいけないのです。

それが、日本全体で72億円も自主返還という形になっていると思います。(→平成29年度指導・監査の実施状況

画一的な記録も指摘の一部になります。

わたしは、「おかわりありませんか?」という声がけを止めるべきだと思います。返答は「なんにも変わりねがんっす。」「いっつもどおんなじだ。」「んだから、はやぐ、薬だしてけろ。」

変わらないから、カルテへの記載内容も変化はありません。カルテに「変わり無し。」では指摘されますって。(画一的とかで、心証も悪いです。)

歳をとっていき、色々なところが衰えていき、病気も悪くなっていくはずなのですが、患者さんにとっては、いつもと同じ時間が流れていき、普通の生活が継続されているのではないでしょうか?

「おかわりありませんか?」→「ありません。」というしかない。

お聞きする理由は何でしょう。何か変わっていることをお聞きし、変調などを感知できるかです。悪化の兆しなのかどうなのか、お聴きした内容を掘り下げるとか、関連する検査を薦めるとか、次回の診療の際に注意して経過を観察するだとか、それを患者さんに説明したり、診断していただくのは、お医者さんの役目となるわけですが、事務員や看護師がその日、最初に接する際にどうすれば、感知しやすい声がけになるのか、病医院全体で考えてみませんか。

ただし、魔法の言葉はないと考えます。

専門も違えば、年齢も、そして、習慣も違います。十人十色、それぞれではあります。でも、ある程度の傾向はあると思います。でも、知ってます。いつもとは違う何かを察知するのに長けているのは、職員みなさんです。いつもの行動、考え方を言葉に表わしてみましょう。

お医者さんだけで対応出来るものではありません。病医院全体で考えていく必要があると私は思います。

カルテへの記載内容も増やしたり、変わらないカルテへの記載内容に変化をあたえることができれば、患者さんの病的変化にもう少し早く気づけたり、患者さんにとっても病医院にとっても良いことが起きるかもしれません。

 

まずは「おかわりありませんか?」をやめて、ほかの言葉で声がけしませんか?

 

 

行政書士 佐々木浩哉