医療保険診療における不正請求・不当請求とは?

保険医療機関

医療保険診療における不正請求、不当請求とは?

不正請求や不当請求の定義が書かれているのが監査要綱です。どちらも監査や監査による処分に影響するものであるため、不正請求と不当請求の定義に加え、監査やその後の処分に関して説明していきます。なお、わたしは病院の事務に30年以上勤めておりました。査定減対策や適時調査(2年ごと4回、主担当者)などの対応についてもご相談を承ります。

監査要綱と監査の目的とはなにか?

まずは、監査要綱監査の目的 があります。
保険医療機関等の診療内容又は診療報酬の請求について、
不正又は著しい不当が疑われる場合等において、
的確に事実関係を把握し、公正かつ適切な措置を採ること」

とあります。

※保険診療における指導・監査(→保険診療における指導・監査 厚生労働省HPより)

そこで、「保険診療の理解のために」として (→保険診療の理解のために PDF 印刷注意P66あり)
厚生労働省保険局医療課医療指導監査室より、各行為について、解説が記載されてます。

不正請求とは

「不正請求」とは、詐欺や不法行為に当たるもの

例えば、
その月に受診していない患者の保険証番号を使って、前の月と同じ内容の診察を請求した。
架空請求
・1か月に2回しか診察していないのに再診料を4回請求した。
付増請求
・実際に行った創傷処置が50㎠であったにもかかわらず請求は500㎠~3000㎠で行った。
振替請求

不当請求とは

「不当請求」とは、算定要件を満たさない等、診療報酬請求の妥当性を欠くもの
例1 診療録に腫瘍マーカーの検査結果・治療計画の要点を記載していないにもかかわらず、悪性腫瘍特異物質治療管理料を算定している。
例2 専ら画像診断を担当する医師が読影していないにもかかわらず、画像診断管理加算を算定している。
例3 診療録にモニターの要点を記載をしていないにもかかわらず、呼吸心拍監視を算定
している。 そのほかにも様々な指導料や管理料があると思います。その算定要件を確認してください。「要点を記載する。」「指導した資料を添付する。」などがあって、算定できるものとしているはずです。

査定減通知書の取り扱いはどうされていますか?傾向査定を放置すれば、不当請求を行っているのになんら対策がとらない。と、成りかねません。「意見があわないんだ。」ではなく、なぜ、査定されてしまうのか、もっとなんらかのアクションは起こしましょう。理不尽であれば、何度も、再審査請求をださなければなりません。これも不当請求対策になりますので、がんばりましょう。

それぞれの不正請求対策、不当請求対策、個々のクリニック・病院により違います。もし、その状態のままであれば、適時調査や個別指導での返還の指示と監査への移行等、とてつもない対応が予想されます。そうならないために私が現状への対応を支援いたします。

また、模擬での適時調査や個別指導を実施しますので、やらせていただけませんか?

不正請求や不当請求の発覚による 健康保険法上の処分の基準

監査要綱には下記のとおり記載があります。
保険医登録・保険医療機関指定取り消し処分の基準
故意に不正又は不当な診療(診療報酬の請求)を行ったもの。
重大な過失により、不正又は不当な診療(診療報酬の請求)をしばしば行ったもの。
故意ではなくとも、重大な過失が認められれば、健康保険法上の処分の対象となりうるのです。

不正請求や著しい不当請求による監査を行った後の措置

・行政上の措置
保険医療機関・保険医の
指定・登録の取消(取消処分)
・戒告
・注意
取消処分となった場合、原則として、5年間は再指定、再登録を行わない。

・経済上の措置
診療内容または診療報酬の請求に関し不正、不当の事実が認められた場合、
原則として5年間分を返還する。40%の加算金が加えられることもある。

令和2年度の指導・監査の実施状況(厚生局) 令和4年1月13日掲載

(→令和2年度の指導・監査の実施状況)  令和4年1月13日掲載

随時更新の状況を確認しておりましたが、令和4年1月13日付けで、令和2年度の状況が厚生労働省のホームページに掲載されておりました。(令和4年2月25日更新記載)

不正請求・不当請求と電子カルテへの追記は記載時刻が残るので細心の注意が必要です。

不正請求・不当請求のことについては、わかっていただけましたでしょうか?
たいしたことがないと思って、不正請求や不当請求を行っておられませんか?
それらに該当する行為は絶対にやってはいけないものなのです。何十万円、何百万円と返還請求されかねません。(やってなければ、恐れることはありませんが。)

電子カルテの場合は注意が必要な点があります。追記、修正を行うのであれば、記載した日付、時刻をに気をつけてください。電子カルテは、むやみやたらに消去や修正ができません。しかも、記載を行った日時の記録が残ります。必要な追記であっても、細心の注意が必要です。改竄と疑われるような記載には十分な注意が必要です。

個別指導等の当日対応の注意事項

個別指導や適時調査となった際に、答えるのは、質問内容への回答だけにしてください。余計な追加は一切しないでください。人間は、隠そうとする場合、ついつい、余計なことを話してしまうことが多いのです。新たな指摘事項をつくってしまう恐れがあります。自身で墓穴をほることの無いようお願いいたします。

不正請求・不当請求と受け取れかねない行為への対処方法

もし、不正請求や不当請求と受け取れかねない行為があった場合の対応方法を検討しなければなりません。何もしないで、指摘され、監査に移行したのでは、「処分」されてしまう可能性は高いです。お金を返すだけでは済まないこともあります。最悪は保険医、保険医療機関の取消処分です。医療機関の実施内容により、対応する方法も違ってきます。ヒアリングのうえ、どのような対応が可能かをお示しします。ことは深刻ですし、時間もあまりないはずですから、まずは、ご連絡ください。(いつでもどうぞ、土日や祝日もOKです。電話:019-613-8827 )
なお、個別指導の実施理由については、厚生局からは教えてはもらえません。不正請求や不当請求の通報(電話や文書にて告発?)があったからかもしれません。私がお手伝いしても、絶対に指摘されないという補償できませんが、対応方法によっては、回避できるかもしれません。
 厚生局は保険診療の点検を行うプロです。やましいことはわかってしまうでしょうから、出来うるだけの対応をとりましょう。あとは、本当に厚生局次第です。印象が違うだけでも少しでも変わってくれると助かるのですが。

個別指導・適時調査で終わらせましょう。

個別指導は数年に1度程度、適時調査は2年に1度程度で済ませることができますが、「監査」となった場合には、何度も厚生局に呼び出されます。その事前準備や自身の病医院の該当する項目の点検に疲弊してしまいます。監査当日は、代診をお願いするか、休診としなければなりません。恐らく、保険者や患者本人への返金もありますし、監査後の結果も病医院名や不正・不当とされた行為、返還点数についても全て公表されてしまうなど相当なダメージを負ってしまいます。なんとか、個別指導や適時調査までで終わらせましょう。(※令和2年度適時調査は5件だけと、ここでも、新型コロナ禍が大きく影響しております。この機会に監査にも耐えうる仕組みづくりをしておきましょう。なお、令和4年度は6月から通年通りの適時調査を再開しております。)

保険医の取り消しや保険医療機関の取り消し後はどうなるって?

監査の際に、処分が下されますが、最悪の場合は、保険診療ができなくなります。患者さんは10割負担です。院外処方もです。患者さん自身は10割分払ったとしても、一旦全額を支払った後に7割とか9割分を患者さん自身が保険者(社保や国保など)に請求することによって、返還されることとはなります。大きな負担を行った後の返還です。必然的に病医院から離れていきます。

医療機関も、今までと同様のレセプトの送付を行う必要があります。(保険の記号番号等は書かずに)

事務分野における個別指導・適時調査の対策を支援しております。

※個別指導対策支援・適時調査対策支援(事務分野)を行っています。事前準備、資料作成、直前準備、模擬チェック、事後調査、事後報告までを支援しております。お問い合わせください。(電話019-613-8827 問い合わせ(メール)→問い合わせ

(関連投稿→病院・クリニック に当事務所での支援・対応方法として「新規個別指導」「個別指導」「適時調査」の項目毎に記載しております。参考まで)

 

固定サイトにも同様の内容を掲載しております。(→不正請求・不当請求

 

 

行政書士 佐々木浩哉

タイトルとURLをコピーしました